「軽水炉燃料等の安全高度化ロードマップ検討WG」
の設立趣意書


H27年7月9日改1
核燃料部会


1.活動の目的
 H26年度METIの自主的安全性向上・技術・人材WG 1)の要請を受け、日本原子力学会「安全対策高度化技術検討特別専門委員会」において、「軽水炉安全技術・人材ロードマップ」について検討し、5月27日第9回会合でその最終報告2)がなされている。本報告では、日本原子力学会にて今後も継続的に本ロードマップのローリングを実施するとしている。
本報告では、「既設の軽水炉等の事故発生リスクの低減」のために「燃料の信頼性を向上させ、炉心溶融しない燃料への対応をとり」、将来的には「信頼性の向上した燃料を効率的に運用する」、等としている。これを受け、日本原子力学会核燃料部会としては、専門家集団として、核燃料関係の安全性向上に係る課題を掘り下げて検討する体制が必要と考える。本WGはこの役割を担うものとして機能する。そして、核燃料部会の活動の一環として核燃料に関するローリング活動を行うこととする注)。

2.WGの構成
 H26年度「安全対策高度化技術検討特別専門委員会」の「設計による安全性向上」作業部会の東北大 阿部主査を継続して本WGの主査とする。
本WGは、核燃料部会の部会員及び標準委員会システム安全専門部会炉心燃料分科会委員を中心とした産官学のメンバーで構成し、また核燃料に関連する他の部会員(原子力安全、材料、水化学、バックエンド他)の参加を歓迎する。効率的な活動のために主査の下に複数の幹事を置き、また必要に応じてWGの中に研究グループを設ける。

3.開催期間、開催頻度
 H27年6月から H29年3月までの約2年間をWG、全体会議と研究グループの会議を適宜開催してローリング活動を行う。

4.検討範囲
 既設及び次世代炉の核燃料(使用済燃料の貯蔵、輸送時の課題検討も含む、また非核燃料構成材を含む)のハード及びソフト、並びに炉心及び安全分野のうち核燃料に係る項目。

5.その他
 1)H26年度の原子力学会「安全対策高度化技術検討特別専門委員会」は、最終報告で一旦終了しているので、H27年度の検討が開始された時点で、他分野の状況も確認して、効率的な連携を図る。
 2)核燃料部会内の「ジルコネットWG」の活動の一部は、上記ローリング活動に関係しているので、連携して検討を進めることにする。
 3)上記のローリング活動に、積極的に参画する意欲のある方をメンバーとして歓迎する。
 4)活動の成果は核燃料部会ホームページ等を通じて公表する。

以上

参考
1) 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会
自主的安全性向上・技術・人材ワーキンググループ
http://www.meti.go.jp/committee/gizi_8/21.html#jishutekianzensei_wg

2) 軽水炉安全技術・人材ロードマップ最終報告(5月27日第9回、資料3)
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/denkijigyou/jishutekianzensei/pdf/009_03_00.pdf

注)核燃料部会としては、自主的安全性向上・技術・人材WG及び安全対策高度化技術検討特別専門委員会での議論との継続性も考えて、この最終報告を基本とし、ローリング活動を行うことにする。マイルストーンの設定、目指す姿、課題別区分に対応したロードマップ等について、最終報告を参照すること。


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更新日:2015.7.9